タイにおける母語・継承語としての日本語教育研究会

Japanese Mother Tongue and Heritage Language Education and Research Association of Thailand (JMHERAT)

2018年8月ワークショップ報告

みつめよう子どもの姿、考えよう子どもの現実

 ―マップを描き、マップで語る
  わたしたちの言語・文化体験
  親と子どもと教師たち―

2018年8月26日に終了したワークショップの内容をこれから2回に分けて報告します。
当研究会では舘岡洋子氏をお招きし、2011年から複言語・複文化ワークショップを開催してきました。今回はその第5弾です。複数の言語と文化で育った子ども(※)と、親と教師が一緒に活動するワークショップになりました。第5弾では、これまでの人生の言語体験を整理する「言語マップ」に加え、現在の関係性の視点で言語・文化体験を見直す「関係性マップ」の2つのワークを行いました。

複言語・複文化環境で育った人をすべて「子ども」としました。
内訳は中学生2名・高校生1名・大学生8名・成人1名。両親は日本人ではないが、幼少期日本で育った、という大学生も3名いました。

■会場の様子

■感想

  • 2つのワークを比べてみて、改めていまのままでの自分の生き方や他の人の生き方についてもちゃんと見るという体験ができました。自分んと似たような体験の人たちとも知り合い、知るという新たな体験ができました。自分の経験をいうおは簡単なことじゃないですが、それでもこうして自分の経験を言える場を作ってもらえた。(子ども)
  • 娘のマップを作成しました。改めて様々な言語の中で人生を歩んできていること実感しました。(保護者)
  • 今回初めて関係性マップというものを作りました。自分を知るための新しいアプローチがとても良かったです。(教師)
  • 思っていたより自分と関係のある人が多かった。こうやって書いてみると、改めてその人達の重要さに気づける。(子ども)
  • Really interesting!! I have met so many people that going thru/went thru so many struggles/hardship. This workshop helps those people to understand who they are and understand their life and make those people realized that it is okay to be this way and nothing to be ashared of.(子ども)
  • みなさんのけいけんをしることができて、自分のけいけんをしってもらえることができたので、とてもうれしいです。(子ども)
  • 自分の今までの言語環境をまとめて整理できた。大変だったときと楽しかったときは同じだったことがわかり、娘が複言語で苦労していることが、同時に楽しい思い出になるだろうと思えるようになりました。(保護者)