タイにおける母語・継承語としての日本語教育研究会

Japanese Mother Tongue and Heritage Language Education and Research Association of Thailand (JMHERAT)

複言語・複文化を生きる7人の語り ー語り手と聞き手でつくる語りの場ー

親と子どもの話を聞こう

―複言語・複文化を生きる7人の語りー

 

2019年8月25日(日)に舘岡洋子氏をお招きし複言語・複文化ワークショップの第6弾が終了しました。複数の言語と文化で育った子ども、親、夫婦、親子、教師など51名が参加しました。

今回は複言語・複文化を生きる親と子どもの体験を直接聞くという活動を行いました。まず、言語マップでこれまでの人生の言語体験を整理しました。それから、複言語・複文化を生きてきた子どもと親のこれまでの体験ストーリーを聞き、最後に複数で生きる人間が持っている能力、そして複数性をリソースとして目指す能力について考えました。詳細はこれから4回にわたり報告します。

 

 ■プログラム

〈Ⅰ部〉

 12:00~ あいさつ 「複文化」とは (舘岡洋子先生)

 12:10~ 自分たちの複言語・複文化を描く-言語マップと言語ポートレート活動

〈Ⅱ部〉

 13:30~ 体験者の話を聞く

      1回目 13:30~14:00(10分休憩)

      2回目 14:10~14:40(10分休憩)

      3回目 14:50~15:20(10分休憩)   

 15:30~ 感想の共有

〈Ⅲ部〉

 16:00~ きょうのまとめ

     「複言語・複文化を生きるということ」 語る、聞く意義 (舘岡洋子先生)

 16:20~ 研究会から

 16:30        終了

 

■会場の様子

 

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■感想

  • ワークショップはとても色んな方から話を聞くことが出来て、とても良かったですし、自分の経験を語ることによって、他の方たちの参考になることも、とても嬉しいです。(子ども)
  • 非常に学びの多いワークショップでした。私の学生にも父と母で国籍が違ったりする学生も多く、そのような学生にどのように関わったらいいのか考えるきっかけになりました。(教師)
  • 複言語・複文化で生きてきた「親」と「子」のそれぞれの立場の話を聞ける貴重な機会に参加できて、本当に学びが多い一日だった。苦労を乗り越え、前向きに生きる語り手の皆さんのお話を聞いて、ポジティブな影響を受けました。(母親)
  • 子どもが3歳なので、今後の成長を深く考えるきっかけとなりました。また、ほかの参加者と話をすることで、不安が少なくなりました。(父親)
  • さいしょがすごいきんちょうして、しつもんとか(日本ごで)こたえることもやるのがふあんでこわかったです。でも、はなしとか聞いてしゃべっていたら、みなさんがすごくちゃんときいてくれて、うれしかったです。(子ども)
  • さまざまなバックグラウンドの方のお話を通して、たくさんの気づき、学びがありました。もっといろんな方の話を聞いてみたいです。(教師)
  • 普段、家庭と仕事のみの生活で自分の視野が狭くなってましたが、本日ワークショップの機会を持ったことで、新しい刺激となりました。次回は妻と一緒に来たいです。(父親)
  • 自分にとって普通で当たり前のことでも人にとっては違っていて興味を持って聞いてもらうということは、新鮮だった。(語り手)
  • I am happy and grateful that many people today can related with my life. I truly hope that parent with children can be able to learn from me and some mistake/hardship that I had and try to adapt that to their children.(語り手)
  • 色んなことを振り返っていくなかで自分が理解できなかったことを語り手に聞いて、親の視点ってこういう感じなのかと気づきました。親の視点も知れて今日は良い経験をしたなと思いました。(語り手)

 

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